特大荷物ってなに?新幹線に乗る時の荷物の持ち込みルールを解説

新幹線

旅の移動手段として欠かすことの出来ない新幹線。
電車の旅は車や飛行機とはまた違った楽しい面があって、旅の気分を盛り上げてくれるものです。
ところで、新幹線に乗る時の荷物の持ち込みルールを知っていますか。
飛行機と違って新幹線は乗車前の保安検査のようなものがあるわけでもなく、乗車券さえあれば比較的自由に乗り降りが出来るので、荷物の持込に特段のルール(制限)なんてないのでは?と思っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、新幹線を利用する際の荷物の持ち込みの注意点、特に大きな荷物がある場合のポイントを説明していきます。

1. 新幹線に持ち込める荷物には制限がある

実は航空機などと同じく、新幹線も車内に持ち込める荷物に一定の制限があります。
一定の大きさを超える荷物や規定の重さ、持ち込める個数などに制限があるので順番に見ていきましょう。

荷物の大きさ

旅の荷物は大小様々

JRでは荷物の大きさが縦・横・高さの合計で160cmを超えるもの「特大荷物」と呼び、新幹線車内へ持込みたい場合は車内にある専用の荷物置き場を使用する必要があります。
新幹線に乗る際にこの「特大荷物」を車内に持ち込みたい場合は、座席予約の際に一緒に特大荷物の持込みも予約する(特大荷物を置く為の専用荷物置場とその席を予約する)必要がある新幹線路線もあるので注意が必要です。

また、「特大荷物」には上限も設定されています。
荷物の大きさが縦・横・高さの3辺の合計で250cmを超えてしまうと「特大荷物」としての扱いも出来なくなり、新幹線車内への持込自体が出来なくなることも知っておきましょう。
あまりに大きなサイズの荷物は新幹線車内に持ち込むことが出来ないということですね。

■縦・横・高さの合計が160cmを超えるサイズについて
一般的な国際線の航空機において、預け入れ荷物の料金が有料となるくらいのサイズです。
スーツケースでいうと、目安として100ℓ以上(10日~2週間~)ぐらいのサイズ感といったところでしょうか。
逆に考えると、国内かつ1週間を超えないくらいの旅行用の荷物であれば、大抵の場合は160cmを超えるほどのサイズの荷物というのはあまりないかな・・と思います。
(※勿論、人それぞれの好みや用途などありますし、一概には言えません!)

荷物の重さと個数

こちらもあまり知られていないような気がします(著者の個人的な印象)が、実は新幹線車内に持ち込める荷物の個数は全部で2つまでという制限があり、重量も合計で30㎏までと制限されています。
これらの制限は、荷物が特大荷物であるかそれ以外であるかに関わらず適用されるものです。
新幹線車内に大きな荷物を複数持ち込みたいといった場合には特に注意が必要といえるでしょう。

2. 「特大荷物」を車内に持ち込む場合は事前予約が必要

ここからは、新幹線車内に「特大荷物」を持ち込みたい場合に必要となる事前予約について、いくつかの注意点も交えながら説明していきます。
ちなみに、後の方でも触れますが、事前予約の必要がない新幹線路線も存在しています。
ここで「事前予約」について書いた記事は、事前の予約が必要である新幹線路線について書いた記事として御覧ください。

特大荷物の専用収納スペース

特大荷物に指定されるサイズの荷物は新幹線の座席や頭上の棚に収納することが困難である為、特大荷物を置く為の専用スペースが設置されています。
このスペースには大きく2種類存在しており、どちらであっても利用する場合は事前予約(座席予約とセットで予約)が必要です。

■特大荷物スペースつき座席

形状は新幹線によって異なることもある

特大荷物スペースとは、座席の最後尾側に設けられている特大荷物専用の荷物置場です。
車内の最後列部に設けられているもので、最後列の座席と壁の間に荷物を置く為の専用の広いスペースが設けられています。

■特大荷物コーナーつき座席

~画像は、「JRおでかけネット」より引用~
一部の車内に専用スペースが設置される

特大荷物コーナーとは、座席がある車両の区画と完全に区別された特大荷物専用の置場で、上下2段に分かれた荷物専用の棚です。
特大荷物を置く為のスペースなので、もちろんその広さは十分なものとなっていますが、3辺それぞれごとに長さの上限があります。
上段:3辺の長さがそれぞれ、80cm以内×60cm以内×50cm以内
下段:3辺の長さがそれぞれ、80cm以内×60cm以内×40cm以内

となっています。
注意新幹線の車両によって数値・大きさが異なる場合があります。

持込む特大荷物の大きさ(形状)を確認して、必要なスペースを選択するのが良いでしょう。

特大荷物を持ち込む為の事前予約

特大荷物を新幹線車内に持ち込む場合は事前予約が必要となります。
オンラインでも駅の券売機(予約が出来る端末)でも予約が可能で、操作時に通常の座席ではなく「特大荷物スペースつき座席」または「特大荷物コーナーつき座席」を選択すればOKです。
しかも、どちらの座席であっても料金は通常の座席料金と同じです。
特大荷物を持ち込むことによる別料金は発生しないということです。安心して利用が出来ますね。

~画像は、「JRおでかけネット」より引用~
もちろん、有人窓口でも購入できる

事前予約なしで車内に特大荷物を持ち込みたい場合

原則として、特大荷物を車内に持ち込む場合は事前の予約が必須です。
しかし、事前予約なしで特大荷物を車内に持ち込むことが絶対不可能というわけではない場合もあります。
もちろん乗車する新幹線の出発時刻までに余裕があれば、駅など現地の券売機や窓口などで事前の予約を行えばOKです。
しかし、事前予約が出来ず、結果として予約なしで特大荷物を車内に持ち込む(持ち込んでしまった)場合は、勝手に特大荷物専用スペースに置いてしまうといったことは絶対にしないで、必ずJR係員さん(車掌さんなど)に事情を説明してください。
そのうえで、空いている場所などJR係員さんが指定してくれる場所に荷物を置かせてもらいましょう。
注意点として、特大荷物を事前予約なしで持ち込んだ場合は1,000円の別料金が発生してしまいます。
余程の事情がない限り、特大荷物の持込は事前予約がベストといえるでしょう。

■新幹線の座席上の荷物棚のサイズ
新幹線の座席の上にある荷物棚(網棚)は、新幹線の種類などによって異なりますが、一般的なサイズ感としては奥行きが45cm程度、高さ35cm程度です。
航空機でいえば、ちょうど機内への持込みが可能なサイズ(55cm×40cm×25cm)くらいの物であれば、安心して置くことが出来ます。

頭上の荷物用棚

3. 新幹線の路線による違い

特大荷物の持込についてのルールを解説してきましたが、何度か触れてきた通り、日本には様々な新幹線路線があり、特大荷物の持込に関する事前予約が一切不要な路線も存在しています。
現時点(※2024年5月現在)における各路線ごとの特大荷物の持込ルールは以下の通り適用となっています。

東北新幹線・山形新幹線・秋田新幹線・北海道新幹線・上越新幹線・北陸新幹線

東北、山形、秋田、北海道、上越、北陸

原則として特大荷物のサイズの荷物を持込むのに事前予約は不要です。
では、特大荷物サイズの荷物を持込みたい場合どうするかというと、新幹線の車両によって、特大荷物サイズの大きな荷物を置くための専用のスペースが設けられていますので、それらのスペースを探して荷物をそこ置きます。
事前予約制ではなく自由に利用出来るので、いつでも気軽に利用出来るのはメリットですが、反面、スペースが空いていなければ当然利用出来ないというデメリットもあります。
予め乗車する予定の新幹線の車両のどこに専用スペースがあるのかを調べておくのが安心でしょう。

東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線

特大荷物を持ち込みたい場合は、この記事で紹介してきた「事前予約」が必要となります。
持込みに係る料金は無料ですが、事前予約をせずに持ち込む場合は別に料金が発生してしまうことには注意が必要です。
これらの路線の新幹線に乗る際で、特大荷物を持ち込む場合は、忘れずに事前予約を行うようにしましょう。

4. まとめ

特大荷物の持込みの専用スペースが設置されたり、その利用が事前予約制となったりしてきたのは実は比較的最近の出来事だったりします。
旅客の需要や様々な課題などを解消することで、更に快適便利な環境としていくために、日々改革や改善を行っているのだということを肌で感じられる話ですよね。
私達利用者側もきちんとルールを理解して守ることが、私達自身にとっての快適な旅や移動時間を過ごせる環境構築に繋がっていくのだと思います。
快適で素晴らしい旅や移動時間を過ごしましょう。

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