飛行機乗るなら必須!保安検査場の歩き方

空港

旅で飛行機に乗るのはいつだって心がワクワクするものですよね。
そんな旅の楽しみの一つともいえる飛行機ですが、乗る際に気をつけるべきポイントの一つが空港での保安検査でしょう。
慣れている人であればいざ知らず、あまり飛行機を利用しない人にとっては不安を感じるものです。

そこでこの記事では、そんな空港の保安検査を少しでもスムーズに進められるようにするために、いくつかのポイントを交えて紹介していきます。

保安検査の流れとポイント

保安検査場で行う保安検査は、複数の検査をまとめて実施しています。
難しく考える必要も構える必要もありませんが、全体の流れを多少也理解しておくことで、事前の準備も出来ますし、検査の際も余裕をもって臨めるでしょう。
ここからは、保安検査の一連の流れに従って各検査ごとのポイントをまとめていきます。

保安検査は航空機に乗る際には必須の検査
国内線国際線を問わず、必ず通過する必要がある

1,トレーへ手荷物等を載せる

保安検査場に到着したら、まずは専用のトレーに手荷物等を全て載せていきます。
この際の基本的な動作やポイントについて簡単にまとめてみました。

政府広報オンラインより引用

■手荷物等は全て対象
 手荷物等は全てトレーに出す必要があります。
 スマートフォンなどポケットの中に入れている物などもすべてトレーに出してください。
 金属探知機を通る時は完全に手ぶらな状態になることになります。

■ジャケットやコートなどの上着も対象
 ジャケットやコート、カーディガンなどの羽織れるタイプの上着類も全て脱いでトレーに載せましょう。
 但し、どこまで脱ぐ必要があるのかは、着ている服の仕様や状態などで異なる場合があります。
 脱ぐ必要があれば検査員から指示はされますが、検査場に入る前に予め検査員に確認しておいても良いです。

■トレーは複数使ってOK
 一つのトレーに全ての物を載せることが出来ない場合は、複数のトレーを使って分けて載せましょう。
 トレーの使用数に制限はありませんので安心して使ってしまって大丈夫です。
 必要なだけトレーを使って、無理せず余裕をもって荷物を載せていきましょう。
 ちなみに、一つのトレーに全てまとめて載せても分けてもどちらでも大丈夫ですが、
 一つのトレーに全てまとめて載せた状態で進んでも、 検査員の判断によっては、検査員が自身の手で、 
 例えば上着類と手荷物類を別のトレーに分けるなどをしたうえで検査が行われる場合もあります。

■パソコンなどの電子機器はカバンから出してトレーに載せる
 カバンの中にPC等が入っている場合は、カバンから出した状態でトレーに出す必要があります。
 ※一部の空港では使用している検査機器の関係で、カバンから出す必要がなくなっているところもあります。

■液体物もカバンから出してトレーに載せる
 国内線と国際線でやや扱いが異なりますが、いずれにせよ液体物があればカバンから出す必要があります。
 カバンから出した状態でトレーに載せておきましょう。

■靴を脱ぐ必要がある場合も・・
 くるぶしまで隠れるような靴など、特定のタイプの靴の場合は靴も脱ぐ必要があります。
 その場合は靴もトレーに載せることになります。
 自分での判断が難しい場合は検査員の指示に従ってください。

2,金属探知機やボディスキャナーのゲートを通る

トレーへ手荷物類を全て載せたら、次は金属探知機やボディスキャナーのゲートを通ります。
保安検査場では、この金属探知機の通過時に反応が出てしまい、結果として検査終了に時間を要してしまうといったことがよく起きます。
原因は、通過する本人が予想していなかった物が金属探知機に反応してしまう為です。
金属探知機をスムーズに通過する為にも、反応しやすい物を事前に把握しておくことが大切といえます。
金属探知機の通過に際して、うっかり身に着けたままにしてしまい、機器を反応させてしまうことがある物をいくつかまとめてみましたので参考にしてみてください。

■電子機器類(スマートフォンやノートパソコン)
 スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、携帯ゲーム機などの電子機器は金属探知機に反応します。
 これらの物は必ず手荷物として事前にトレーに載せるようにしてください。
 特にスマートフォンなどポケットに入れる物には注意が必要といえます。

■財布
 財布や小銭入れ等も、ポケットに入れたままだと金属探知機に反応することがあります。
 空港で買い物や食事を楽しんだ後は、検査を受ける前に手荷物としてカバンにしまっておくとスムーズです。

■アクセサリー(ピアスやネックレス、指輪など)
 ピアスやネックレス、指輪などの装飾品を身に着けている場合、金属探知機に反応することがあります。
 外さないで済むものもありますが、中々自分自身では見分けがつきにくいでしょう。
 検査場で「外してください」と言われてから対応するとなると、時間を要したりと大変な場合もあるので、
 検査を受ける前に検査員に確認しておくか、事前に外せるなら外しておくのも手です。

■大きな金具等がついているベルト
 大きな金具(バックル等)がついたベルトも、そのままだと金属探知機に反応する場合があります。
 バックルの他に、ベルトの装飾等に金属類が多用されているようなタイプでも同様に反応する可能性があります。
 ただ、全く反応しないベルトもありますので、一律に「ベルトは必ず外すこと」というわけではありません。
 不安であれば予め外してトレーに出しておくのがスムーズです。

イメージ ※このタイプが必ず反応するという意味ではないです。

■人工関節
 金属を使用した人工関節を体に埋め込んでいる場合、金属探知機に反応する場合があります。
 そういった場合は、検査前に検査員に人工関節のことを忘れずに伝えるようにしてくださ

画像はイメージ

3,検査済手荷物の受け取り

金属探知機やボディスキャナーの検査が完了しゲートを通り抜けたら、最後に、X線検査装置で検査された自分の手荷物を受け取って検査完了となります。
手荷物は最初にトレーに載せた状態のままで返してくれるので、忘れずに全て受け取るようにしましょう。
まずはお疲れ様でした。
ここから楽しい空の旅に繰り出しましょう!

4,金属探知機や手荷物の検査(X線検査)を通れなかった時

金属探知機を通過する際に金属反応が出てしまったり、手荷物(X線検査)で再検査が必要と検査員から言われてしまうことがあります。
こうなったらどのような対応をすることになるのでしょうか。

結論としては、検査員の指示に従う、ということになります。
金属探知機であれ手荷物検査であれ、何にしても再検査が必要となりますが、その方法は空港や検査会社によって異なるので、「こうなります」ということを一概に言うことが出来ない為です。

ただ、金属探知機であれば、反応している物を特定するまで再検査となりますし、手荷物のX線検査の場合も再検査の原因の特定と解消がされるまで検査を継続することとなるのは変わりません。
なので、状況によっては、検査員が直接身体を触って確認する接触検査や、手荷物を開けて中身を確認する開披検査を求められることもあります。

接触検査や携帯探知機での検査をする場合もある
手荷物の開披や、持込禁止物の廃棄などが必要な場合も

なるべくならそういうことがなくスムーズに通過したいところですよね。
その為にも、機内に持ち込めない物の確認や、金属類を身体から外すこと、PC類をカバンから出す、などの基本的なルールをしっかり徹底して検査に臨みましょう。
(※万が一そのように再検査などを指示されてしまったとしても心配しなくて大丈夫です。検査員の指示に従って一つずつ順に対応していきましょう)

保安検査を円滑に通過するために

日々沢山の人達を、一人ずつ全員に対して確実な検査をしている保安検査は、少し考えただけでもとても大変な仕事であるということが理解出来ると思います。
もしかすると、手間やわずらわしさを感じる人もいるかもしれませんが、保安検査は私達利用客自身の安全と安心の為に行われているということは理解出来ると思います。
(もし、自分の隣の席の人が突然ナイフを出してきたら逃げ場がありませんよね。)
少しでも検査が円滑に実施されてスムーズに通過出来るようにすることで、自分自身にとってのストレスフリーになりますし、同時に、空の安全に寄与してしまいましょう。

1,保安検査の法的位置づけ

保安検査は、利用者である私達全員を含めた飛行機に関わる全ての空の安全を守るために欠かせないものです。
実は保安検査は航空法というれっきとした法律に基づいて実施されている検査であり、全ての搭乗客が検査を受けることが定められています。
つまり、保安検査を受けずに保安検査場の先の保安区域へ入ったり航空機へ搭乗すると航空法違反となる場合があるということですね。
1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる場合があります。

実は従来の航空法では、航空機内への持ち込みを制限する品の指定や危険物等を機内へ持込むことを禁止していましたが、旅客が受ける保安検査については、旅客が航空会社の搭乗券を購入した際に締結される「国内旅客運送約款」という約款等に基づいて実施されていました。
保安検査を実施する為の法的根拠が明確でなかったことがかねてより問題視されていたこともあり、とうとう保安検査に関連した内容についての航空法の一部改正が行われました。
この法改正によって、2022年3月10日より保安検査の実施が法律において義務となっています。

2,混雑時の保安検査場での注意点

規模の大きな空港であれば尚のこと、空港の保安検査はどうしても混雑する場合があります。
混雑している時間帯を避けることが一番望ましいですが、どうしても混雑している状態の検査場へ入る時もあるでしょう。
混雑している保安検査場に関連したポイントをいくつかご紹介します。

■混雑する時間帯を確認しておく

一番の理想は混雑する時間帯を避けることといえます。
空港の公式HPによっては、保安検査場の混雑しやすい時間帯を記載してくれているところもあるので、事前にHPを確認しておくのがよいでしょう。
また、保安検査場の混雑時間帯に関わらず、空港へ到着する時間をなるべく早めに設定するようにした方がよいです。
混雑するのは保安検査場だけとは限らず、例えばチェックインの為の待ち列が出来ていたりすれば、搭乗手続きや預け入れ荷物の手続きに予想外の時間を要する場合もあります。
特に連休時期や朝夕など出発便が多く重なるような時間帯は要注意です。
余裕を持ったスケジュールで空港へ到着するような計画を立てるのが安心です。

ANA公式HPの画面の一部。現在の状況が表示される。
JALさんなど他の企業も同様のサービス提供あり

■手荷物の整理等の事前準備

どんなに備えても、混雑した保安検査場に入っていかなければならない場合もあるでしょう。
そんな時は、少しでも保安検査場をスムーズに通過出来るようにするためにしっかり事前準備をしておくようにしましょう。
カバンの中身を確認して、機内に持ち込めない物が入っていないことを確認したり、金属探知機で引っかかりやすい物は確実に身体から外すなど基本的な事柄を確認するようにしてください。
注意すべき点については、この記事の初めに書いたものを参考にしてください。

■間に合わそうな時は職員の方を探す

保安検査場が混雑している中で、自分が乗る予定の航空機の出発時刻がギリギリとなっていて焦ってしまうという場合もあると思います。
そうなると焦ってしまう気持ちはよく分かるのですが、自分が焦ったところで列が早く進むようになるわけではありません。
そんな時は焦らずに落ち着いて近くの検査員か航空会社職員の方を探してください。
自分が乗る予定の航空機を伝えて搭乗時刻が間近であることを説明すれば、保安検査場の待ち列を飛ばして優先的に検査を受けさせてくれるなど、間に合うように便宜を図ってくれる場合がほとんどです。
並んでいると、職員の方が列に並んでいる人達に向けて「〇〇便==行に搭乗予定のお客様はいらっしゃいますか?」などという具合に、搭乗時刻が迫っている便の旅客を探して優先的に検査を受けてもらえるよう働きかけてくれるといった場合も多くあります。

決して慌てたり焦らることがないように心がけて対応しましょう。
緊張感や焦りが大きすぎると、ちょっとしたミスなどが重なり再検査が必要となったりと、結果として余計に検査に時間を要してしまうことが往々にしてあります。
保安検査場では、私達利用者がどれだけ急いでいたとしても、検査を簡略化したり検査を見逃してくれたりということは絶対にありません。
冷静な気持ちと状態で検査を受けることが、結果として最もスムーズかつ迅速に検査を通過することに繋がります。

まとめ

保安検査場の利用は法律に基づいて定められた検査ですが、私達利用者にとっての安全を守るための検査でもあります。
余裕をもって到着し、検査を少しでもスムーズに通過できるように事前の準備をしておけば、余裕を持って行動が出来ます。
楽しく快適な空の旅を過ごす為にも、保安検査を理解して積極的な強力が出来るようにしていきましょう。
良い旅を!

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