空港（国内線）には何分前に着くべき？

旅の交通手段は色々あります。
ところで、旅の交通手段に飛行機を選ぶ場合、よほど普段からよく飛行機を利用しているという人でない限り、空港にはなるべく早く着いて現地で余裕をもって行動したい！と思いませんか。
早く着く分にはもちろん何の問題もありません。
では逆に、出発時刻のどれくらい前までに空港に着いていないと飛行機の搭乗に間に合わなくなるのでしょうか。
理想の到着時間が分かれば、旅全体の移動行程も更に効率的に組むことが出来ますし、空港以外の場所で過ごす時間も増やせるかもしれません。

そこで、空港には飛行機の出発時刻のどれくらい前までに到着するのが理想なのか？を説明していきます。
注意※この記事は、国内線利用を前提に作成しています。

空港には出発時刻のどれくらい前までに着いておくべきか？

出発時刻の１時間30分前までには空港に着いておくべき

国内の主要な空港に関しては、搭乗する飛行機が出発する時刻のおおよそ１時間３０分前までに空港に到着していることがおススメです。

ただし、連休や大型休暇といった繁忙期となると更に時間を要する可能性もあります。
よほど現地の状況が分かっているなどの特殊な事情がない限りは、特に繁忙期などは更に早く概ね２時間くらい前までに空港に到着しているのが安心でしょう。

それにしても、飛行機の出発時刻の１時間３０分も２時間も前に空港に到着していなくてはならないなんて、流石に早すぎるのではないか？と感じるかもしれません。

そこで、空港に到着するのが早い方がよい理由について順番に説明していきます。
実際に空港までの移動時間に要する時間を加味して、空港に到着すべき時間を具体的に考える時の根拠として用いてみていただけると幸いです。

出発時刻よりかなり余裕をもって早めに空港に着いていた方がよい理由

空港までのアクセス（駐車場）

公共交通機関を利用する場合はこの項目は不要ですが、自家用車やレンタカーなどの車両を利用して空港に向かう場合には注意が必要です。
ほとんどの空港には大きな駐車場が用意されていますが、それでも大型連休などの繁忙期となると空港駐車場は満車に近い状態となることが多いです。
空港という場所の性質上、長期に渡って車を駐車し続けている人も一定数います。
いくら大きな駐車場だとしても、実際に駐車が出来るスペースはかなり少なくなってしまっている状態になる日もあるということです。
とはいえ、空港は人の出入りが常にある為、時間さえ待てばそのうち空いている場所に停められますし、あるいは少し離れた駐車場まで行けば臨時や時間貸の駐車場を見つけることも出来るでしょう。
しかし、それらいずれの方法にしても、空港の旅客ターミナルビルの中へ入るまでには余分な時間がかかってしまうことは想像に難くないと思います。

空港によっては、HP上で駐車場の混雑予測やリアルタイムの混雑状況を掲載しているところもありますので、出発前に空港のHPをチェックしておくとよいでしょう。

チェックイン

チェックインは空港に到着してから最初に行う必要があります。
明確な決まりはありませんが、目安として航空機出発時刻の概ね30分～40分以上前までに済ませておきたいところです。
その理由は、この後の「保安検査」の通過に航空会社が締切時間を設定している為です。
保安検査の受付締切時間までに、チェックインと荷物の預け入れを済ませる必要があるということです。
保安検査と荷物の預け入れについてはこの後説明します。

最近はインターネット上で事前にチェックインを済ませられるサービスや、チェックイン自体を省略出来るサービスが主流となってはいますので、自身の利用する航空会社や航空券がこれらのサービスを利用出来るかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。
仮に現地でチェックインが必要な場合でも、大きな空港であれば機械で行える自動チェックイン機が設置されています。
これらの装置を用いれば、有人カウンターを利用するよりも早く手続きを済ませることが可能です。
とはいえ、もちろんやり方に不安があれば有人のチェックインカウンターでしっかり手続きを済ませましょう。
いずれの場合も、チェックインに時間を要することまで考慮して空港到着時間を計算することを忘れないようにしてください。

荷物の預け入れ

チェックイン処理後、自身の荷物を航空機の貨物室に預けたい場合、この工程が必要となります。
この手荷物の預け入れは、航空会社によって受付完了の目安を設定している場合もあります。
例えば、JALの場合は「航空機の出発時刻の30分前までに～」、ANAの場合は「航空機の出発時刻の20分前までに～」、荷物の預け入れを完了させることを推奨しています。
概ねの目安としては、遅くとも３０分前までには手続きを完了させておくとするのが良いです。
※航空会社によって制限時間が異なりますので、正確な期限は航空会社のHPを確認ください。

注意点は、荷物の預け入れカウンターは混雑しやすく手続きに時間を要する、ということ。
荷物の預け入れカウンターに３０分前に到着していれば良いわけではなく、出発時刻の３０分前までに荷物の預け入れ手続きを完了させていないといけないわけです。
繁忙期の時期や時間帯、空港の規模によっては、荷物の預け入れ手続きだけで40分～60分もかかる場合もあります。
ただし、大混雑するほど規模の大きな空港であれば、大抵の場合は有人カウンターと別に荷物の自動預け入れ機も併設して設置されており、これらを利用すればかなり早く手続きを完了させることが出来ます。
とはいっても、荷物の預け入れはサイズや内容物などに様々な制限があります。
航空機の利用に慣れている方は良いのですが、少しでも不安がある場合は、自動預け入れ機のそばに必ず航空会社の職員さんが立っているはずなので、しっかり確認しながら操作するのをお勧めします。
（ちなみに、混雑している時は航空会社の職員さんに話しかけるのだけでも大変だったりします。。）

保安検査

チェックイン手続き、荷物の預け入れが完了したら、次は保安検査です。
ほとんどの航空会社で、保安検査場の通過は航空機の出発時刻の２０分前まで、と規定しています。
JALの場合も、はっきりと「保安検査場の通過が出発時刻の20分前を過ぎますと、ご予約便にお乗りいただくことができません。」と注意書きをHPで説明しています。
ANAも同様に20分前までに保安検査場を通過するよう、HP上に記載がされています。
この理由は、航空機の定時出発の為です。
そもそも航空機の出発時刻とは、ANAのHPの記述を引用すれば次の通りです。

出発時刻は離陸に向けて搭乗口や飛行機のドアが閉まり、実際に飛行機が動き始めた時刻を指しています。

～ANA Trivia Vol.03 飛行機の出発時刻は何の時刻を指しているか？～より引用

これを考慮すると、航空機が定時出発する為には、保安検査場を出発時刻ぎりぎりに通過していてはとても間に合わないということですね。

他にも、保安検査場そのものが非常に混雑する場合があることや、保安検査に時間を要する場合があることも、航空機の出発時刻２０分前までに通過するよう求められている理由といえそうです。
保安検査場もひと昔前と比較すると、その構造や配置などが何度も見直され、少しでも早くかつスムーズに通過出来るような工夫がされ続けています。
なのですが、それにしても全ての人一人一人の所持品から身に着けているものまで全てを検査するわけですから、どうしたって限界はあります。
繁忙期ともなると、保安検査場の通過だけで30-40分ほど時間がかかる場合もあります。
これほどに混雑するのは羽田や伊丹、那覇などの大きな空港が多いですが、これらの空港は保安検査場が複数あるところもあります。
空港内のアナウンスなど混雑状況のインフォメーションをしっかり確認し、少しでも空いている保安検査場を選ぶのが良いでしょう。

また、身に着けている金属が金属探知機に反応したり、持込制限品が荷物の中に入ったままであったりすると、どうしてもこれらに対する追加検査などが必要となり、通過に時間を要することになります。
保安検査場の前には、通過にあたって注意すべき点が明記されていますので、しっかり確認してから臨みたいですね。

航空機搭乗口

保安検査場を無事通過すれば、あとは航空機の搭乗口へ向かうだけです。
ここでもほとんどの航空会社が締切時刻を設定しています。
概ねどの航空会社であっても、航空機の搭乗口には出発時刻の１０分前までに到着している　ことが求められます。
保安検査場から搭乗口までで注意すべきは、特に羽田などの大きな空港の場合、航空機の搭乗口までの距離が遠い場合がある、ということです。
遠いといっても15分以上かかるほどの距離であることはありませんので、必要以上に警戒する必要はありません。
ただ、空港によっては搭乗口もかなりの数がある場合があるので、迷って全く反対の方向に進んでしまっていたりなどすると、思っていた以上に時間がかかる場合もあります。

まとめ

空港に早く到着しておく理由

空港に早く到着しておくべき理由を説明しました。
空港の大きさなどの規模、繁忙期と閑散期などの時期や時間帯など、様々な要素によって要する時間が前後します。
よって、出発時刻の何時間前までに空港に着いていれば間に合う、という絶対的な基準はありません。
しかし、空港のどの工程で時間がかかりやすいのか？を把握しておけば、ある程度の予測は可能となります。
あとは、自分が利用する空港の情報を事前にきちんと集めて、いつが一番混雑する時期や時間なのか、空港内の構造の大まかな理解などしておくことで、安心して効率よく空港内を移動することが出来るものと思います。

余裕をもって楽しい旅を

空港は旅において、通過点の一つといえるかもしれません。
しかし、昨今の空港は目まぐるしく変化している施設であり、それ自体が一つの観光地としてもおかしくないくらいの空港もあります。
限定のお土産などを販売している場合もありますし、航空会社の展示物が並ぶスペースなどがあったりもしますし、その土地ならではの飲食を楽しめるスペースも備わっています。

航空機に間に合うことだけを目的とせず、空港それ自体を楽しむという目的であれば、早めに空港に着いているのもそんなに苦にはならないかと思います。