【疑問】飛行機にお酒は持ち込める?

空港

見たこともないような絶景に息をのみ、食べたこともないくらいに美味しい食事に舌鼓をうつ。
そんな最高ともいえる旅を堪能した帰り道。
これまた旅先で出会った最高のお酒を旅の思い出としよう!なんてウキウキしながら購入するも、購入してからふと感じる疑問が一つ。
これ(お酒)って航空機に持ち込めるのかな・・・?と。
もしも航空機への持込が出来ないと商品となると、折角買ったお土産を泣く泣く手放させられる羽目になるかもしれません。

この記事ではお酒類の航空機内への持込の可否について紹介していきます。
ルールさえ知っていれば何も恐れることはありません。

この記事で記載しているものは全て国内線における内容となります。
国際線についてはまた少し異なるルールが適用されますのでご注意ください。

航空機内への持込み

航空機内への持込みOK

飛行機内へのお酒持込みは可能です

お酒の航空機内への持込について不安をお持ちの方、どうかご安心ください。
お酒は航空機内へ持込むことが出来ます!
お酒だからといって機内へ持ち込むことが禁止されているなんてことはありません。
遠慮せずに持ち込みましょう!!
・・・と言いたいところなのですが、

残念ながら無制限に航空機内への持込が認められているというわけでもありません。
お酒の「アルコール度数」次第で、航空機内への持込に制限がかかる場合があります
ここは注意が必要ですね。詳しく見ていきましょう。

アルコール度数による違い

お酒の種類によってアルコール度数は大きく異なる

お酒のアルコール度数によっては、お酒を航空機内へ持込みする際に制限がかかります。

①アルコール度数24%以下      
航空機内への持ち込みに制限はありません。(※機内持込荷物の総量制限等はここでは考慮せず。)
安心して?航空機内へ持ち込みましょう。

②アルコール度数70%以下      
航空機内への持込みは可能ですが、一人あたり5リットルまでと持込み量に制限が付きます。

③アルコール度数70%を超えるもの  
航空機内への持込は禁止されています。
この度数を超えるお酒は宅配等の別手段を検討する必要があります。

尚、①及び②のどちらにしても、お酒を航空機内へ持込みする際の共通する注意点として、「小売販売されている状態(容器)であること」があります。
どういうことかというと、例えば自分の水筒やスキットルなどにお酒を入れるなど、別の容器にアルコール飲料を詰め替えているようなものだと航空機内への持込みが禁止となる、ということです。

スキットルなどの容器への移し替えは禁止されている。※画像はイメージ



このように、アルコール度数によって持ち込める量が変わります。
例えば、日本酒の1升瓶(いっしょうびん)は約1,8リットル、ビールの大瓶は約0,6リットルです。
身近なお酒の容器を思い浮かべると、少しだけイメージがしやすくなりますね。

代表的なお酒の種類の大まかなアルコール度数について調べてみました。
注意お酒の種類(ジャンル分け)は分かりやすく表現したものなので、酒税法など厳密な分類ではありません。

■[ビール] ・・・5%前後
■[日本酒] ・・・15%前後
■[ワイン] ・・・12%前後
■[焼酎]  ・・・20~25%前後
■[ウイスキー]・・40%前後~
■[ウォッカ] ・・40%~90%前後

あくまでも大雑把なジャンル分けと、イメージしやすくする為のアルコール度数です。
こうしてみると、蒸留酒はどれもアルコール度数が高めだということが分かります。
航空機へ持ち込む際は、事前にアルコール度数を確認しておくことが望ましいです。

航空機内へ持込みする場合に覚えておきたいこと

お酒を航空機内へ持込む場合に覚えておくと良いことをまとめました。

①瓶などの割れやすい容器のものは航空機内への持込みが推奨。
瓶などの割れやすい容器のものは航空機内への持込みをおすすめします。
決まりではありませんが、航空会社によってはそのように明記しているところもあります。
それでもどうしても貨物室へ預け入れする場合、緩衝材など用いてかなり厳重に梱包するなどし、移送中に割れてしまうことがないよう対策が必須です。
参考ANA よくある質問「お酒は機内に持ち込むことは出来ますか?」



②保安検査場では手荷物の中からお酒を出す。
航空機内へお酒を持ち込む場合の保安検査場での話です。
保安検査の際は、少々面倒でも手荷物の中からお酒を取り出してトレーに出しておきましょう。
お酒に限らず液体物は保安検査時に、開封済かどうかの確認と開封済の場合は内容物の成分検査が行われる為です。


③持込みしたお酒を搭乗待合スペースや機内で飲む
保安検査を通過した後の搭乗待合室での飲酒は制限されることはありません。
ただし、持込みしたお酒を搭乗している航空機内で飲めるかどうかは航空会社によって異なります。
JALやANAといったいわゆるフルサービスキャリア(FSC)と呼ばれる航空会社の場合、自身が持ち込んだお酒を航空機内で飲んでも問題ないです。
反対に、ピーチやジェットスターなどのローコストキャリア(LCC)と呼ばれる航空会社の場合は、自身が持ち込んだお酒を航空機内で飲酒することは禁止されています。
LCCは、航空機内へのお酒の持込み自体は認められていますが、それを機内で飲むことは禁止されているということです。

貨物室への預け入れ

貨物室への預け入れもOK

航空機内へのお酒の持込みは上述の通りです。
では、航空機の貨物室への預け入れはどのようになっているのでしょうか。
お酒の貨物室への預け入れについても、航空機内への持込みとルールは全く同じです。


①アルコール度数24%以下
貨物室への預け入れに制限はありません。(※機内持込荷物の総量制限等はここでは考慮せず。)

②アルコール度数70%以下
貨物室への預け入れ可能ですが、一人あたり5リットルまでという制限が付きます。
また、「小売販売されている状態(容器)であること」を条件としている航空会社もあります。

③アルコール度数70%を超えるもの
貨物室内への預け入れは禁止されています。
この度数を超えるお酒は宅配等の別手段を検討する必要があります。

共通する注意点である、「小売販売されている状態(容器)であること」も航空機内持込みと全く同じです。
水筒やスキットルなどへ詰め替えた状態では預け入れすることは出来ません。
非常に分かりやすいですね。

貨物室への預け入れの場合に覚えておきたいこと

お酒を貨物室へ預け入れする場合に覚えておきたいことをまとめます。
尚、ほとんどの航空会社は、お酒などの割れる恐れのあるものは航空機内への持込みを推奨しています。

①割れないような対策が必須
貨物室への預け入れの場合、キャリーケースなど他の荷物と一緒に預けることが多いでしょう。
(※もし他に荷物がなく完全にお酒のみの場合、航空機内へ持ち込むことを推奨されると思います。)
この場合、衣類などがそのまま緩衝材の役割も担うでしょうが、それだけでなく、お酒の容器自体を緩衝材で巻くなど厳重な梱包は必須です。

②アルコール度数の規定に注意。
航空機内への持込みと比較して注意が逸れがちですが、貨物室への預け入れの場合でも航空機内への持込みでもアルコール度数の規定は同じです。
預け入れする荷物の中に入っているお酒のアルコール度数は忘れずに確認しておきましょう。

③貨物室への預け入れのお酒と航空機内へ持込みするお酒の重量。
アルコール度数が24%を超えるお酒は、合計で5リットルまでの重量制限があります。
これは、航空機内への持込みのお酒と貨物室への預け入れのお酒を足したものですので注意してください。
また、航空機は貨物室への預け入れ荷物に重量制限が設けられています。
重量制限を超過すると追加料金が発生する場合もありますので、重いお酒を荷物に入れるとなると総重量にも注意が必要です。

まとめ

お酒の航空機への持込み・預け入れ

お酒の航空機内への持込みと貨物室への預け入れについて表にまとめました。

アルコール度数航空機内への持込み貨物室への預け入れ
24%以下
制限なし

制限なし
24%を超えて
70%以下

5リットルまで

5リットルまで
70%を超える××
注意点

■小売販売されている状態(容器)であること。
水筒やスキットルなどへ詰め替えた状態では航空機内への持込み、貨物室への預け入れ共に×

■貨物室への預け入れの場合、梱包に注意。
貨物室内の気圧は地上と大きく変わらない為、気圧差による破損はほぼないが、荷物の運搬や移送時の衝撃等で割れる可能性がある。
破損防止の梱包は必須。

■24%を超えて70%以下のお酒の総量制限に注意。
航空機内への持込み、貨物室への預け入れの合計で5リットルまで。
また、貨物室への預け入れ荷物の総重量制限にも注意。

■持ち込んだお酒の航空機内での飲酒。
航空会社毎に決まりがある為、事前に要確認。
一般的にANAやJALなどのFSC(フルサービスキャリア)は、持ち込んだお酒の飲酒に制限なし。
ピーチやジェットスターなどのLCC(ローコストキャリア)は、お酒の持ち込みはOKでも、それを航空機内で飲酒するのは禁止されていることが多い。

ルールを理解して楽しい旅を

航空機の利用には様々なルールがあります。
中には複雑で覚えられないようなルールもありますが、それらはどれも、航空機に乗る私たち全員が安全で快適な空の旅を過ごせるようにと考えられているものです。

この記事では、そんな様々な航空機に関わるルールの中の一つを紹介しました。
旅の醍醐味といえる「お酒」ですが、記事で紹介した通り、航空機での持ち帰りもほとんどの場合大きな制限はありません。(アルコール度数が極めて高いお酒は別ですが。。)
航空機利用の旅であっても、安心してその土地の色や風景を感じられる素敵なお酒をお土産にしてみてください。


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